10人槽の住宅用浄化槽を保守点検したところ、現在の実使用人員は2人で、長期不在と一時的な来客があり、水使用量も以前から大きく変動していることが分かった。使用状況・流入条件の確認として、最も適切なものはどれか。
解説
問題全体の補足
使用状況・流入条件の確認では、人槽と実使用人員を分け、水使用、生活・営業パターン、長期不在・間欠使用、特殊排水や油・薬品・異物等の流入を確認する。これらを槽内・水質・機器の所見と結び付けて、現在の負荷状態と前回からの変化を判断する。流入水量の具体的な実測・定量評価はJOK-MA-008で扱う。—— 処理対象人員(人槽)は浄化槽の規模を表す設計上の値であり、現在その建築物を実際に使用している人数そのものとは限りません。保守点検では、人槽だけを見て現在の負荷を決めつけず、実使用人員や建築物の現在の用途を確認します。(→使用状況・流入条件の確認(1)) 流入汚水量や負荷の過大・過小、時間的な偏りは、沈殿、ばっ気、生物処理、汚泥管理等に影響します。環境省の維持管理ガイドラインは、流入汚水量等を測定・記録して施設の稼働状況や負荷状態を把握し、処理機能が正常に発揮されるよう保守点検する考え方を示しています。(→使用状況・流入条件の確認(4)) JOK-MA-004では、使用人数、水使用、生活・営業パターン、禁止流入物等から「どのような負荷条件か」を把握することを扱います。流入水量そのものの実測方法、水道量・ポンプ運転時間からの定量把握、設計流量との数値比較はJOK-MA-008で扱います。(→使用状況・流入条件の確認(5)) 環境省関係浄化槽法施行規則第1条の使用に関する準則では、し尿を洗い流す水を適正量とすること、浄化槽の正常な機能を妨げる殺虫剤、洗剤、防臭剤、油脂類、紙おむつ、衛生用品等を流入させないことなどが定められています。(→使用状況・流入条件の確認(6)) 長期不在、空き家、別荘、季節営業等では、通常時より流入水量・有機物負荷が大きく低下したり、再使用時に急激に負荷が戻ったりします。現在の使用実態を知らずに、通常使用を前提とした運転状態だけで良否を判断しません。(→使用状況・流入条件の確認(9))
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