浄化槽の保守点検時、施設内で酸性洗浄剤を多量に使用した直後から、流入側のpHが通常より大きく低下し、生物反応槽でも発泡や汚泥性状の変化が見られた。使用した薬品の正確な製品名・濃度はまだ確認できていない。pH異常・薬品流入への対応として最も適切なものはどれか。
解説
問題全体の補足
pH異常・薬品流入では、pH値だけを直接『直す』のではなく、測定確認、継続流入の停止、薬品同定、生物処理・設備への影響評価、安全な回復操作、処置後の再確認という順序で考える。特に原因薬品が不明な状態で酸・アルカリを混ぜることは避け、SDSと施設手順を確認する。参照 —— pH異常は重要な異常兆候ですが、それ自体が原因名ではありません。酸・アルカリ、洗浄剤、消毒剤等の流入、硝化に伴うアルカリ度消費、通常と異なる排水、測定不良など複数の可能性があるため、一つのpH値だけで原因や処置を決めません。(→pH異常・薬品流入(2)) 薬品や特殊排水の異常流入が継続している疑いがある場合は、安全に実施できる範囲で、まず流入源を止める、隔離する、使用者に使用停止を依頼するなど、追加流入を防ぎます。原因物質が入り続ける状態で槽内だけを調整しても、影響が継続するためです。(→pH異常・薬品流入(5)) 原因薬品が不明なまま、酸性だからアルカリ、アルカリ性だから酸を大量投入するような中和は行いません。急激な中和では発熱・飛散が生じる場合があり、薬品の組合せによっては有害ガス等を発生する危険もあります。(→pH異常・薬品流入(11)) pH調整を行う場合は、薬品を同定し、混触危険と設備適合性を確認したうえで、認定図書・維持管理要領書・施設手順等に従って段階的に行い、途中でpHや処理状態を確認します。目標値へ一度に合わせることを優先して過量投入しません。(→pH異常・薬品流入(15)) 処置後はpHだけでなく、関連するDO、汚泥・生物膜、沈降性、透視度・SS・BOD等の処理状態や放流水質を再確認します。必要に応じて時間経過を追い、一時的な見かけの改善ではなく処理機能が回復方向にあるかを確認します。(→pH異常・薬品流入(17))
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