小規模宿泊施設の保守点検で、繁忙期後から原水ポンプ槽の高水位警報が断続的に発生している。フロート付近には繊維状の異物が絡み、上流側には油脂を含むスカムが増えていた。使用者からは、通常のトイレットペーパー使用量が増えたほか、『流せる』清掃シートを多用し、厨房の使用済み油を少量ずつ流していたとの申告があった。対応として最も適切なものはどれか。
解説
問題全体の補足
JOK-MA-037では、油脂、異物、トイレットペーパーを同じ扱いにしない。通常使用を前提とするトイレットペーパーでも多量使用は汚泥蓄積を早め得る一方、紙おむつ・衛生用品等は詰まり等の原因となるため流さない。油脂は配管・スカム・生物処理への影響を確認し、異物流入ではスクリーン・ポンプ槽・フロート・配管まで経路を追う。対応後は処理状態と再発防止まで確認する。参照 —— JOK-MA-037では、油脂、紙おむつ・衛生用品・清掃シート等の異物、トイレットペーパーの多量使用を同じ「ごみ流入」として一括せず、①何がどこから流入したか、②スクリーン・流入管・ポンプ槽・フロート・配管等の物理障害、③スカム・汚泥蓄積、④生物処理・処理水質への影響、⑤再発防止の使用方法を対応付けて確認します。(→使用状況・流入条件の確認(9)) 環境省の一般向け案内は、トイレではトイレットペーパーを使用し、紙おむつ、衛生用品等の異物を流さないよう示しています。通常のトイレットペーパーまで紙おむつ等と同じ禁止流入物として扱いません。(→使用状況・流入条件の確認(10)) 同マニュアルは、新聞紙、紙おむつ、生理用品等について、水に溶けず詰まりや悪臭の原因となるため流さないよう示しています。異物を認めた場合は、流入口だけでなくスクリーン、ポンプ槽、フロート、配管・移流部等で捕捉・絡み付き・閉塞がないかを確認します。(→使用状況・流入条件の確認(12)) 使用者への説明では、「異物を流さない」と抽象的に言うだけでなく、確認できた流入物と影響を結び付けます。例えば、紙おむつ・衛生用品等は流さない、トイレットペーパーも多量使用を避ける、使用済み油を流さず油汚れを拭き取る、といった再発防止行動を具体化します。使用者への説明・改善提案全般はJOK-MA-045で扱います。(→使用状況・流入条件の確認(18)) 対応後は、水位・通水、スクリーン、ポンプ・フロートの実作動、スカム・汚泥、発泡・臭気、処理水質等から、実際に影響が解消したかを確認し、流入物・対応・再発防止の説明内容を記録します。(→使用状況・流入条件の確認(19))
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