化学物質による健康影響
(1) 水環境に放出された有害化学物質は、飲水や魚介類等を介して人へ曝露し、物質の種類・濃度・曝露量によって健康障害を生じることがあります。試験では代表的な原因物質と健康影響の対応を区別します。
代表例
メチル水銀
水俣病は、工場排水に由来するメチル水銀が魚介類へ蓄積し、それを摂取した人に生じた中毒性の神経疾患です。食物連鎖による生物濃縮と、神経系への影響を結び付けて理解します。
カドミウム
イタイイタイ病では、カドミウムの慢性中毒による腎障害や骨軟化症が問題となりました。メチル水銀と原因物質・主な健康影響を取り違えないことが重要です。
水質汚濁との関係
BODやCODは有機物汚濁を評価する代表的な指標ですが、有害化学物質の毒性を直接表す値ではありません。低濃度でも健康影響が問題となる物質があり、一般的な有機汚濁と有害物質汚染は分けて考えます。
試験のひっかけ
- 水俣病の代表的原因物質はメチル水銀。
- イタイイタイ病ではカドミウムが重要な原因物質。
- 「BODが低いから有害化学物質も安全」とは判断できない。
- 原因物質、曝露経路、主な標的臓器・健康影響を対応させて覚える。
出典・参考
- 国立水俣病総合研究センター「水俣病の発生と原因」
- 環境省「平成26年版 環境・循環型社会・生物多様性白書」イタイイタイ病
https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h26/html/hj14020608.html