気候変動と水環境
(1) 気候変動は、気温・降水・極端現象などを通じて、水温、水量、水質、生態系に影響します。試験では「温暖化=水温上昇」だけでなく、その先の水環境への影響をつなげて考えます。
水温上昇で起こり得ること
- 水温が上がると、一般に水中へ溶け込める酸素量は低下する方向になる。
- 微生物や藻類の反応・増殖速度は水温の影響を受ける。
- 湖沼では成層や循環の変化が、水質・底層DO・栄養塩の挙動へ影響し得る。
- 河川でも水温や流量の変化を通じて水質・生態系へ影響が生じ得る。
影響の大きさや方向は水域ごとに異なるため、「気温が上がれば必ず同じ水質変化が起きる」とは考えません。
降水・流量との関係
豪雨や渇水、降水パターンの変化は、流出負荷、希釈、滞留時間などを変化させます。水温だけでなく、水量変化との組合せで水環境を見ることが重要です。
試験での整理
- 気候変動:外部条件の長期的な変化。
- 水温:微生物反応やDO飽和量に直接関係する水質条件。
- 富栄養化:窒素・りん等と水域条件によって生じる現象で、気候変動そのものとは別概念。
出典・参考
- 環境省「気候変動による湖沼の水環境への影響評価・適応策検討に係る手引き」
https://www.env.go.jp/water/kosyou/post_88.html
- 環境省「気候変動影響評価」
https://www.env.go.jp/earth/earth/tekiou/page_00003.html
- 環境省「気候変動による水質等への影響解明調査(報告)」