集合処理と個別分散処理
(1) 集合処理は、複数の建築物や地区から発生する汚水を管路で収集し、処理施設へ送ってまとめて処理する方式です。
(2) 個別処理は、汚水の発生地点又はその近くで、建築物等ごとに処理する方式です。
(3) 環境省は、浄化槽を個別分散型の汚水処理施設として位置づけています。
集合処理の代表的な施設
(4) 公共下水道などの下水道は、管路で汚水を収集して処理する集合処理の代表例です。
(5) 農業集落排水施設は、農業集落のし尿・生活雑排水等を収集し、地区の処理施設で処理する集合処理施設です。
(6) コミュニティ・プラントは、管路によって集められたし尿及び生活雑排水を併せて処理する施設です。
(7) コミュニティ・プラントは、廃棄物処理法第8条第1項に定めるし尿処理施設の一種として扱われます。
方式選定の考え方
(8) 一般に、人家がまばらな地区では個別処理である浄化槽が経済的になりやすく、人口密度が高くなるにつれて下水道や農業集落排水施設等の集合処理が経済的になりやすいとされています。
(9) 実際の処理方式は、人口密度だけでなく、地理的条件、既存施設、建設・維持管理費、水質保全上の重要性、将来人口など地域の実情を踏まえて選定します。
(10) 集合処理と個別処理の区別は、単純な処理施設の大小ではなく、汚水を管路で集めて地区単位で処理するか、発生地点付近で個別に処理するかという処理システムの違いで捉えます。
他タグとの責務境界
collective-individual-treatment: 集合処理・個別分散処理の分類軸、主要施設の位置づけ、地域条件に応じた方式選定を扱う。johkaso-definition: 浄化槽法上の浄化槽そのものの定義を扱う。combined-and-deemed-johkaso: 合併処理浄化槽・みなし浄化槽の処理対象と法的位置づけを扱う。- 下水道、農業集落排水、コミュニティ・プラントの個別制度・設備構造・補助制度の詳細はここでは扱わない。
覚え方・ひっかけ
- 「集合処理 = 下水道だけ」ではない。農業集落排水やコミュニティ・プラントも管路収集型の代表例。
- 「コミュニティ・プラントは小規模だから個別処理」とは限らない。管路で地区の汚水を集める点を見る。
- 浄化槽は代表的な個別分散型処理施設。
- 「人口密度が高ければ必ず下水道」「低ければ必ず浄化槽」と固定せず、地域条件とライフサイクルの経済性で判断する。
出典・参考(2026-08-28確認)
- 環境省「令和7年度末の汚水処理人口普及状況について」
- https://www.env.go.jp/press/press_05421.html
- 国土交通省「下水道と他の汚水処理施設」
- https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sewerage/mizukokudo_sewerage_tk_000418.html
- 環境省「廃棄物処理施設整備国庫補助事業に係るコミュニティ・プラント性能指針」
- https://www.env.go.jp/hourei/11/000369.html
- 環境省「廃棄物処理法第六条第一項の規定に基づく生活排水処理基本計画の策定に当たっての指針」
- https://www.env.go.jp/hourei/11/000480.html
- 環境省「令和6年度における浄化槽の設置状況等について」
- https://www.env.go.jp/press/press_02896.html
- 農林水産省「農業集落排水区域におけるディスポーザー導入に向けて」
- https://www.maff.go.jp/j/nousin/sekkei/nn/n_nouson/syuhai/disposer.html