集合処理・個別分散処理

最終更新日: 2026-09-03

集合処理と個別分散処理

(1) 集合処理は、複数の建築物や地区から発生する汚水を管路で収集し、処理施設へ送ってまとめて処理する方式です。

(2) 個別処理は、汚水の発生地点又はその近くで、建築物等ごとに処理する方式です。

(3) 環境省は、浄化槽を個別分散型の汚水処理施設として位置づけています。

集合処理の代表的な施設

(4) 公共下水道などの下水道は、管路で汚水を収集して処理する集合処理の代表例です。

(5) 農業集落排水施設は、農業集落のし尿・生活雑排水等を収集し、地区の処理施設で処理する集合処理施設です。

(6) コミュニティ・プラントは、管路によって集められたし尿及び生活雑排水を併せて処理する施設です。

(7) コミュニティ・プラントは、廃棄物処理法第8条第1項に定めるし尿処理施設の一種として扱われます。

特定環境保全公共下水道

(8) 特定環境保全公共下水道は、公共下水道の一種です。

(9) 国土交通省は、公共下水道のうち市街化区域等以外の区域で、自然環境の水質保全や生活環境の改善などのために施行されるものを特定環境保全公共下水道として整理しています。

(10) 特定環境保全公共下水道は農山漁村部や観光地などでも整備されますが、各戸ごとに処理する浄化槽ではなく、公共下水道として扱われる集合処理です。

(11) 特定環境保全公共下水道は、特定の事業者の事業活動に主として利用される「特定公共下水道」とは別の区分です。

(12) 特定環境保全公共下水道事業は昭和50年度(1975年度)に制度創設されたもので、近年新設された制度ではありません。

方式選定の考え方

(13) 一般に、人家がまばらな地区では個別処理である浄化槽が経済的になりやすく、人口密度が高くなるにつれて下水道や農業集落排水施設等の集合処理が経済的になりやすいとされています。

(14) 実際の処理方式は、人口密度だけでなく、地理的条件、既存施設、建設・維持管理費、水質保全上の重要性、将来人口など地域の実情を踏まえて選定します。

(15) 集合処理と個別処理の区別は、単純な処理施設の大小ではなく、汚水を管路で集めて地区単位で処理するか、発生地点付近で個別に処理するかという処理システムの違いで捉えます。

他タグとの責務境界

  • collective-individual-treatment: 集合処理・個別分散処理の分類軸、主要施設の位置づけ、地域条件に応じた方式選定を扱う。集合処理側の識別に必要な範囲で、特定環境保全公共下水道の位置づけも扱う。
  • johkaso-definition: 浄化槽法上の浄化槽そのものの定義を扱う。
  • combined-and-deemed-johkaso: 合併処理浄化槽・みなし浄化槽の処理対象と法的位置づけを扱う。
  • 下水道、農業集落排水、コミュニティ・プラントの設備構造・補助制度などの詳細はここでは扱わない。

覚え方・ひっかけ

  • 「集合処理 = 下水道だけ」ではない。農業集落排水やコミュニティ・プラントも管路収集型の代表例。
  • 「特定環境保全公共下水道」は、農山漁村や小規模地域という語感から浄化槽・個別処理と誤認しやすいが、公共下水道の一種であり集合処理。
  • 「特定環境保全公共下水道」と「特定公共下水道」は別物。後者は特定の事業者の事業活動に主として利用される公共下水道。
  • 「コミュニティ・プラントは小規模だから個別処理」とは限らない。管路で地区の汚水を集める点を見る。
  • 浄化槽は代表的な個別分散型処理施設。
  • 「人口密度が高ければ必ず下水道」「低ければ必ず浄化槽」と固定せず、地域条件とライフサイクルの経済性で判断する。

出典・参考(2026-09-03確認)

集合処理・個別分散処理に関する問題