活性汚泥方式の浄化槽で、前回よりSVIが大きく上昇し、30分沈降が遅く、沈殿槽の汚泥界面も上昇している。上澄みは比較的透明で、点検時のDOは1地点でしか測定していない。負荷変動、腐敗性流入、栄養条件、フロックの粘性、顕微鏡での糸状体の状態は未確認である。バルキング・沈降不良の診断として最も適切なものはどれか。
難易度: 標準
解説
問題全体の補足
判別軸は、SVIや界面上昇を原因そのものとみなさず、糸状性・非糸状性等の沈降不良の型を分け、DO・負荷・流入・栄養・pH・返送/引抜き等を照合して原因別対策へ進むこと。参照 —— JOK-MA-033では、SV・SVIの悪化、沈降速度の低下、沈殿槽の汚泥界面上昇や流出リスクを入口に、①沈降試験とMLSS、②フロック・粘性・顕微鏡所見、③DO、④負荷・F/M・SRT等の運転条件、⑤腐敗性流入・硫化物等、⑥窒素・リン等の栄養条件とpH、⑦返送・余剰汚泥引抜き・沈殿槽状態を照合して原因型を切り分けます。(→異常の診断と対策(35)) 糸状体が多いのか、粘性が強いのか、微細フロック・分散増殖等の別の固液分離異常なのかを区別してから原因条件を追います。「沈まない」という結果だけで同じ対策へ進みません。(→異常の診断と対策(40)) 糸状性バルキングの原因候補には、DOが有機物負荷に対して不足する状態、負荷・F/Mや汚泥齢の不適合、腐敗性流入や硫化物を含む条件、窒素・リン等の栄養不足、低pH等があります。どれか一つを一般原因として固定せず、現場の履歴・測定値・顕微鏡所見と照合します。(→異常の診断と対策(41)) 原因候補を絞った後に、DO・空気供給、負荷・流入条件、栄養条件、返送・引抜き、汚泥齢、腐敗性流入対策等から必要な操作を選びます。原因の異なる操作を複数同時に大幅変更せず、変更理由と条件を記録します。(→異常の診断と対策(48))
関連する用語・解説
項目を選ぶと、その物質・法令・分類の一覧や解説ページを開けます。解説付きの項目には解説記事があります。
関連問題
- 同じ分野: 浄化槽の点検・調整及び修理(保守点検) 活性汚泥方式の保守点検で、前回よりMLSSが上昇し、SVと沈殿槽の汚泥界面も増加傾向にある。一方、ばっ気槽中央のDOは1.2mg/Lで、直近は余剰汚泥の引抜量を減らしていた。活性汚泥槽の運転管理として最も適切なものはどれか。 →
- 同じ分野: 浄化槽の点検・調整及び修理(保守点検) 接触ばっ気槽で、左側は気泡と水流が強い一方、右側は気泡が弱く水流も乏しい。ブロワは運転しており、強い側で測ったDOは確保されているが、左右の空気配管・バルブ開度・散気管の状態は未確認である。散気状態と空気量の調整として最も適切なものはどれか。 →
- 同じ分野: 浄化槽の点検・調整及び修理(保守点検) 汚泥移送用のエアリフトポンプで、揚水管内には気泡が見えるが、移送先への汚泥移送量が前回より少ない。ブロワは運転しているが、エアリフト用空気弁、空気配管、揚水管内の閉塞、槽内水位、移送先水位は未確認である。エアリフトポンプの点検として最も適切なものはどれか。 →
- 同じ分野: 浄化槽の点検・調整及び修理(保守点検) 浄化槽の保守点検の法的位置づけと標準的な進め方に関する記述として、最も適切なものはどれか。 →
- 同じ分野: 浄化槽の点検・調整及び修理(保守点検) 保守点検で複数の測定・観察結果から処理状況を判断する方法として、最も適切なものはどれか。 →