保守点検中、既設7人槽について『窒素除去性能を改善したい』との要望があり、内部の流路を変更し、循環配管・ポンプを追加して処理方式を変更する案が示された。処理対象人員は7人のままである。なお、この変更は建築基準法上の確認等による別手続の対象ではないものとする。対応として最も適切なものはどれか。
解説
問題全体の補足
JOK-MA-041では、保守点検の現場で提案された『改善』を、その名称ではなく実際の変更内容から分類する。本問では内部流路と処理方式を変更するため、通常修理の延長ではなく浄化槽工事側の判断が必要であり、処理方式変更があるので届出不要の軽微変更にも該当しない。判断の流れは —— JOK-MA-041では、改善案の名称ではなく実際の変更内容を確認し、①保守点検に伴う調整・修理で収まるか、②浄化槽の構造・規模を変更する浄化槽工事に当たるか、③法第5条の届出が必要か、④適法な工事業者・浄化槽設備士の体制が必要か、⑤設計・認定条件と処理性能へどのように影響するか、⑥変更後に何を確認するか、の順で判断します。(→保守点検の実務(40)) 浄化槽法第5条は、浄化槽の構造又は規模を変更しようとする場合について、同条で除かれる軽微な変更や建築基準法上の確認等との関係を除き、所定の届出手続を求めています。したがって、変更工事を保守点検者の現場判断だけで着手せず、着工前に適用される手続を確認します。(→保守点検の実務(42)) 法第5条上の「届出を要しない軽微な変更」であっても、構造又は規模を変更する作業であれば、法第2条の浄化槽工事の定義とは別に考えます。「届出が不要だから保守点検に伴う修理である」とは判断しません。(→保守点検の実務(44)) 浄化槽工事に該当する場合は、浄化槽工事業者の登録又は建設業者の特例等の適法な事業体制を確認し、法第29条に従って浄化槽設備士による実地監督等の体制で施工します。保守点検の延長という理由で工事側の制度を省略しません。(→保守点検の実務(46)) 能力向上を目的とする変更でも、既設浄化槽の図面・仕様書、処理方式、対象人槽・流入条件、型式認定・設計条件、機器能力との整合を確認します。「高性能な部品や装置を追加すれば必ず処理性能が上がる」とは限らず、水理・ばっ気・循環・汚泥管理等への影響を含めて評価します。(→保守点検の実務(48))
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