2021年瀬戸内海環境保全特別措置法改正・栄養塩類管理
(1) 瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律(令和3年法律第59号)は2021年6月9日に公布され、2022年4月1日に施行されました。
(2) 従来の水質改善が進む一方、一部海域では窒素・りん等の栄養塩類不足がノリの色落ち等の水産資源へ影響することが課題となり、「減らすだけ」ではなく海域・季節ごとにきめ細かく管理する必要性が高まりました。
(3) 改正の中心の一つが、関係府県知事が栄養塩類の管理に関する計画を策定できる制度の創設です。周辺環境の保全との調和・両立を前提に、特定海域への栄養塩類供給を計画的に管理できるようにしました。
(4) 栄養塩類管理制度は、窒素・りんの規制を瀬戸内海全域で一律に緩和する制度ではありません。対象海域、季節、周辺環境への影響、関係者合意等を踏まえ、計画に基づいて管理する仕組みです。
(5) 改正では、栄養塩類管理制度に加え、自然海浜保全地区の指定対象拡充、漂流ごみ等の除去・発生抑制に関する国・地方公共団体の責務、気候変動影響を踏まえた環境保全も盛り込まれました。
(6) 2015年改正で「豊かな海」・海域ごとの実情に応じた施策という方向性が示され、2021年改正で栄養塩類管理制度等の具体的な制度が追加された、という前後関係で理解します。
(7) この改正は浄化槽の全国一律放流水質基準を直接変更したものではありません。浄化槽に対する水質規制は、水質汚濁防止法・瀬戸内海法の適用関係、浄化槽固有基準、地域計画等を分けて確認します。
試験での見分け方
- 2021年法律59号、2022年4月1日施行。
- 栄養塩類管理計画を関係府県知事が策定できる制度。
- 一律規制緩和ではなく、海域・季節等に応じた計画管理。
- 「豊かな海」の基本理念そのものは2015年改正。
出典・参考(2026-09-06確認)
- 環境省「瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律について」
- https://www.env.go.jp/water/heisa/setonaikai_law_rev.html
- 環境省「瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案の閣議決定について」
- https://www.env.go.jp/press/109207.html
- 環境省「改正法施行期日等の政令の閣議決定について」
- https://www.env.go.jp/press/110701-print.html