1978年水質総量規制制度導入
1978年(昭和53年)の水質汚濁防止法改正は、濃度規制だけでは水質改善が難しい広域の閉鎖性水域について、流入する汚濁負荷量の総量を削減する「総量規制」を導入した節目です。
改正の時点
(1) 瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律(昭和53年法律第68号)は1978年6月13日に公布され、総量規制関係を含む主要部分は1979年6月12日から施行された。
(2) 総量規制は、瀬戸内海・東京湾等の広域の閉鎖性水域で、濃度規制だけでは十分に抑えにくい上流県・生活排水・新増設等を含む汚濁負荷量全体を削減するため導入された。
(3) 第1次総量規制の対象項目はCOD(化学的酸素要求量)であり、窒素・りんが総量規制項目へ加わるのは後年である。
(4) 総量規制基準は、指定地域内の特定事業場で日平均排水量50 m³以上の指定地域内事業場について、排出水の汚濁負荷量の許容限度として定める制度である。
(5) 総量規制基準が適用される場合でも、水質汚濁防止法第3条の通常の濃度による排水基準は従来どおり併存する。総量規制が濃度規制を廃止・置換したわけではない。
(6) 浄化槽との関係でも、指定水域・指定地域、特定施設、排水量等の条件に応じて総量規制と接続する。すべての家庭用浄化槽へ全国一律に同じ総量規制基準が直接適用される制度ではない。
試験での見分け方
- 1978年法律68号 → 水質総量規制制度を導入。
- 実施の主要施行時点 → 1979年6月12日。
- 第1次総量規制 → COD。
- 指定地域内事業場 → 指定地域の特定事業場で日平均排水量50 m³以上。
- 総量規制 → 汚濁負荷量を規制。通常の濃度基準も併存する。
出典・参考(2026-09-06確認)
- 環境省「瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律の施行について」(昭和54年7月9日 環水規99号)
- 法律68号の公布・施行、総量規制導入の趣旨を確認。
- https://www.env.go.jp/hourei/05/000150.html
- 環境省「化学的酸素要求量に係る総量規制基準の設定について」(昭和54年10月9日 環水規149号)
- 指定地域内事業場の50 m³/日以上、通常の排水基準との併存を確認。
- https://www.env.go.jp/hourei/05/000048.html
- 環境省「総量規制基準の制度概要」
- 第1次総量規制の対象項目がCODであること、後年の窒素・りん追加を確認。
- https://www.env.go.jp/council/09water/y0918-01/900429583.pdf