水質指標(DO・SS・SV等)

最終更新日: 2026-07-23

水質指標(DO・pH・透視度・SS・SV・SVI・残留塩素)とは

(1) 浄化槽の処理状態や放流水の水質を把握するために、現場や試験室で測定・観察する基本的な指標の総称です。生物処理が正常に働いているか、放流してよい水質かを判断する材料になります。

主な指標

  • (2) DO(溶存酸素):水中に溶けている酸素の量(mg/L)。ばっ気槽では好気性微生物の活動に必要で、不足すると有機物の分解不良や嫌気化・臭気の原因になる。
  • (3) pH(水素イオン濃度指数):酸性・中性・アルカリ性の程度を0〜14で表す。生物処理は中性付近が適し、極端な酸・アルカリは微生物を阻害する。
  • (4) 透視度:透視度計を用い、水を通して底の標識(二重線)が見え始める水柱の高さで表す。値(度)が大きいほど水が澄んでいる。濁度が濁りの度合いを数値化するのに対し、透視度は現場で簡便に測れる。
  • (5) SS(浮遊物質量):水中に浮遊する固形物の量(mg/L)。ろ過・乾燥・秤量で求める。放流水のSS上昇は汚泥流出のサインで、透視度の低下と対応する。
  • (6) SV(活性汚泥沈殿率、SV30):ばっ気槽の混合液を30分間静置したときの、沈殿汚泥の容積の割合(%)。汚泥の量と沈降性を簡便に確認できる。
  • (7) SVI(汚泥容量指標):SVとMLSSから求める、活性汚泥1g当たりの沈殿容積(mL/g)。SVI=SV(mL/L)×1000÷MLSS(mg/L)。運転管理の実務ではおおむね50〜150程度が良好の目安とされ、200を超えるとバルキング(沈降不良・汚泥流出)が疑われる。法令で定められた基準値ではなく、あくまで維持管理上の経験的な目安である点に注意する。
  • (8) 残留塩素消毒後の水に残る有効塩素。消毒が効いているかの指標で、放流水で検出されることを確認する。過剰は放流先の生物への影響、不足は消毒不良につながる。
  • (9) COD(化学的酸素要求量):酸化剤で有機物などを化学的に酸化するときに消費される酸素量(mg/L)。生物分解しにくい物質も含めて測る点がBODと異なり、湖沼・海域の環境基準などで用いられる。
  • (10) MLSS・MLVSS:MLSSはばっ気槽の混合液中の浮遊物質量(活性汚泥量の目安、mg/L)。MLVSSはそのうちの有機分(揮発性)で、微生物量により近い。活性汚泥法の運転管理に使う。
  • (11) 試料採取・保存:測定は代表的な試料を適切な採水点から採ることが前提。容器・保存・運搬の条件が悪いと値が変わるため、採水記録とともに適切に扱う。
  • (12) アルカリ度:水の酸を中和する能力の指標。硝化が進むとアルカリ度が消費されてpHが下がり、不足すると硝化が止まりやすい。窒素除去型では特に注意し、必要に応じて補給を検討する。
  • (13) 塩化物イオン:生物処理でほとんど変化しない保存性の高い成分で、し尿の混入や希釈の程度を推定する指標に使える。海水・井水などの影響も受ける。
  • (14) DO計・pH計の校正:電極や膜の手入れを行い、標準液で校正し、温度補償を確認してから測定する。校正を怠ると測定値が不正確になる。

覚え方・ひっかけ

DO・pH・残留塩素・透視度は現場で即時に測れる。SS・BODは試験室での分析が必要。「透視度」と「濁度」は逆方向の指標(透視度が高い=濁度が低い=澄んでいる)である点が頻出のひっかけ。SVは割合(%)、SVIは容積指標(mL/g)で別物なので混同しない。

出典・参考(2026-07-23確認)

※SVIの算定式とDO・pH・SS等の各指標の定義・用途は確認済み(2026-07-23)。SVIの「良好」とされる数値幅は法令上の基準値ではなく実務上の目安であるため、本文もその位置づけを明示する表現に修正した。

水質指標(DO・SS・SV等)に関する問題