二つの湖を比べたところ、湖Aは窒素・りんが少なく透明度が高く、湖Bは植物プランクトンが多く透明度が低かった。貧栄養湖・富栄養湖の典型的な特徴と、pH・DOの読み方として最も適切なものはどれか。
解説
問題全体の補足
貧栄養湖と富栄養湖を比べるときは、まず栄養塩・植物プランクトン・透明度の典型的な方向を押さえる。そのうえで、pHとDOは『富栄養湖なら一律に高い/低い』とせず、表層の光合成と深層の分解・成層を分けて考える。根拠 —— 貧栄養湖と富栄養湖の比較は、個々の湖で必ず同じ値になるという意味ではなく、典型的な傾向として押さえます。とくにpHとDOは、水深・季節・時刻・水温成層・光合成と分解のバランスで同じ湖の中でも変わるため、湖全体を一つの高低だけで決めつけません。(→富栄養化(12)) 水の色・透明度:貧栄養湖は典型的には青藍色〜緑色で透明度が大きく、富栄養湖は植物プランクトン等の増加により緑色〜黄緑色を呈したり、水の華で強く着色したりして、透明度が小さくなる傾向があります。(→富栄養化(13)) 栄養塩類・懸濁物質:貧栄養湖では窒素・りんなどの栄養塩類が少なく、富栄養湖では多いことが基本です。富栄養湖では植物プランクトンやその残骸等に由来する懸濁物質が多くなることがあります。ただしSSには鉱物粒子や外来の有機物等も含まれるため、SSの値だけを富栄養度そのものと同一視しません。(→富栄養化(15)) pH:貧栄養湖では中性付近を示すことが多い一方、富栄養湖では植物プランクトンの光合成が活発な表層でpHが上昇し、アルカリ性側へ寄ることがあります。ただし、深層まで一様に高pHになるわけではないので、「富栄養湖はいつでも全層が強アルカリ性」とは覚えません。(→富栄養化(14)) 溶存酸素(DO):貧栄養湖では深水層でも酸素が保たれやすい傾向があります。富栄養湖では、表層は光合成によってDOが高く、ときに過飽和となる一方、深層・底層では有機物分解による酸素消費や成層の影響でDOが低下し、貧酸素・無酸素となることがあります。したがって「富栄養湖ではどの深さでもDOが必ず低い/高い」という一方向の暗記はしません。(→富栄養化(16))
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