処理対象人員(人槽)とは
(1) 処理対象人員は、浄化槽が処理対象とする汚水量・負荷を建築物の用途や規模から人員に換算して表す、浄化槽規模の算定指標です。
(2) 処理対象人員は、現在その建築物を実際に使用・居住している人数と必ずしも一致しません。
算定の根拠
(3) 建築基準法施行令第32条に関する昭和44年建設省告示第3184号は、処理対象人員の算定方法をJIS A 3302に定めるところによるとしています。
(4) JIS A 3302:2000「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準」は、2025年に内容確認され、現在も有効な規格です。
(5) JIS A 3302では、建築物の用途に応じて延べ面積、定員、ベッド数、便器数など異なる算定基礎を用いて処理対象人員を求めます。
(6) 同一建築物が複数の異なる用途に使われる場合は、それぞれの用途について処理対象人員を算定し、加算して求めます。
実情に合わない場合
(7) 建築物の使用状況から、類似施設の使用水量その他の資料に照らしてJISの表による算定が明らかに実情に沿わない場合は、その資料等に基づいて算定人員を増減できる規定があります。
(8) 実使用人数が少ないという理由だけで設置者が任意に人槽を小さくできるわけではなく、ただし書の適用には使用実態を示す資料や行政上の取扱いの確認が必要です。
他タグとの責務境界
treatment-population: 処理対象人員の意味、JIS A 3302による用途別算定、実使用人数との違い、複合用途、実情に応じた増減を扱う。- JOK-OV-010: 日平均汚水量・時間最大流量などの水理負荷を扱う。
- JOK-OV-011: 濃度×水量としての汚濁負荷量を扱う。
- 個々の建築用途に対する全算定式・係数表は実務参照事項とし、このタグでは転載・暗記対象にしない。
覚え方・ひっかけ
- 「5人が住んでいるから必ず5人槽」のように、実人数だけで決めない。
- 人槽は建築物の用途・規模等から算定する設計上の指標。
- 算定基礎は用途ごとに同じではない。
- 複合用途では用途ごとの算定を加算する。
- JISのただし書は「自由に小さくしてよい」という規定ではない。
出典・参考(2026-08-28確認)
- 国土交通省「建築基準法施行令第三十二条第一項表中の規定に基づく処理対象人員の算定方法」(昭和44年建設省告示第3184号)
- https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/pdf/201703/00006605.pdf
- 国土交通省「屎尿浄化槽の処理対象人員の算定方式について」(平成10年建設省住指発第167号)
- https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/sgml/105/81000279/81000279.html
- 日本規格協会「JIS A 3302:2000 建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準」
- https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=JIS+A+3302%3A2000
- JIS A 3302:2000 公表引用資料(算定基準・ただし書・複合用途の取扱い)
- https://www.city.omihachiman.lg.jp/material/files/group/116/JISA3302-2000.pdf