2025年4月以降の浄化槽について、大腸菌数・大腸菌群数・残留塩素・法定検査の関係を説明した記述として、最も適切なものはどれか。
解説
問題全体の補足
JOK-WQ-022の判断軸は、旧大腸菌群数と現行大腸菌数を単純換算しないこと、大腸菌数をふん便汚染の衛生指標として読むこと、CFUを培養結果の単位として理解すること、残留塩素と役割を分けること、そして800 CFU/mLの性能基準と第7条・第11条法定検査の標準水質項目を混同しないことである。—— WQ-022では、①大腸菌数をふん便汚染の衛生指標として読むこと、②旧「大腸菌群数」と現行「大腸菌数」を別の指標として扱うこと、③CFUという培養結果の意味、④消毒・残留塩素との役割分担、⑤浄化槽の汚水処理性能基準と第7条・第11条法定検査の標準水質項目を混同しないこと、を一続きで整理します。(→衛生指標(大腸菌等)(11)) 環境省は、従来の大腸菌群数についてふん便汚染の指標性が低いことが指摘され、簡便な大腸菌培養技術が確立されたことを踏まえ、より的確にふん便汚染を捉える衛生微生物指標として大腸菌数へ見直しました。公共用水域の生活環境項目環境基準では2022年4月から大腸菌数へ変更され、その後、浄化槽の汚水処理性能基準も2025年4月から大腸菌数へ変更されました。(→衛生指標(大腸菌等)(12)) CFU(colony forming unit、コロニー形成単位)は、所定の培地・培養条件で発育したコロニーを数える培養結果の単位です。環境省の大腸菌数環境基準でも、大腸菌を培地で培養し、発育したコロニー数を数えてCFUとして表します。CFUは水中の全細菌数や全病原体数を直接数えた値ではありません。(→衛生指標(大腸菌等)(15)) 大腸菌数と残留塩素は役割が異なります。 大腸菌数は培養により衛生状態を評価する結果側の指標、残留塩素は塩素消毒後に消毒作用を持つ塩素が残っているかを見る工程側の指標です。残留塩素が検出されたことだけで全病原体の不存在を証明せず、大腸菌数が低いことだけで消毒設備・薬剤供給・接触状態の確認を省略しません。(→衛生指標(大腸菌等)(17)) 2026年1月改正反映の環境省告示で、第7条検査の標準水質項目はpH、活性汚泥沈殿率、DO、透視度、塩化物イオン濃度、残留塩素濃度、BODであり、第11条検査はそこから活性汚泥沈殿率と塩化物イオン濃度を除いた項目です。大腸菌数はこの標準水質項目には列挙されていません。 建築基準法令上の浄化槽汚水処理性能値が800 CFU/mLであることと、「すべての第7条・第11条法定検査で大腸菌数を直接測定すること」は同義ではありません。(→衛生指標(大腸菌等)(18))
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